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中耳炎と鼻のお話

2017年2月15日号
土浦市医師会 伊東善哉(伊東クリニック)

 滲出性中耳炎(痛くない中耳炎で難聴を起こす)のときに、鼓膜の内側に水が溜まっていると説明すると、「耳に水が入ったからですか?」ときかれることがよくあります。そんな時、「いいえ、鼓膜に穴が開いていなければ、耳に水が入っても中耳炎になりません。中耳と鼻の奥は耳管という管でつながっているため、鼻の奥に異常があると中耳炎になるのです。」とお話しています。今回は、子供の中耳炎を中心に、その予防法や早く治す方法などについて述べてみます。わかりやすくするため、かなり簡略化した内容で説明します。
 子供は大人に比べ耳管が短く傾きが水平に近いため、鼻咽頭(鼻の一番奥の突き当たり)の炎症が中耳に波及しやすいのです。風邪をひいても鼻咽頭の衛生状態をできるだけよい状態に保ってやれば、中耳炎になるのをかなり防げるという見方もできます。まず、鼻を片方ずつやさしくかみ、鼻汁ができるだけ鼻の奥に溜まらないようにしましょう。両鼻をいっぺんに強くかむと、鼻咽頭の圧力が急に上がって炎症を耳に押し上げてしまい急性中耳炎(痛い中耳炎)になるのでやめましょう。鼻すすりもいけません。鼻咽頭の圧が下がると耳管内部も陰圧になって管がペチャンコになり、中耳の換気ができなくなります。その状態が長く続くと、中耳の中の空気が次第に抜け、粘膜から水分が染み出して溜まってしまいます。これが、滲出性中耳炎です。鼻汁を上手に取ることの大切さがご理解いただけたと思います。赤ちゃんの場合は、自分で鼻をかむことができないので、親御さんが市販の鼻吸い器を使って小まめに鼻汁を吸ってあげてください。なかなか吸えないときは、0.9~1%の食塩水をつくりスポイトで1滴ずつ片鼻毎に点鼻をして、鼻汁をやわらかくしてやると吸いやすくなります。
 子供の中耳炎と鼻のお話でした。大人でも理屈は同じですので、家全体でやってみてください。

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