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最近の骨粗しょう症の治療

 骨粗しょう症とは、骨強度が低下して骨折しやすくなる疾患です。
 50歳以降になると骨粗しょう症になる方が増加し、このため骨折の発生率も増加します。特に65歳以降では大腿骨頚部骨折が目立つようになり、歩けなく なって寝たきりになる可能性が高くなります。我が国の要介護原因としては、脳卒中28%、衰弱16%に続いて、転倒骨折は第3位で12%を占めます。大腿骨頚部骨折は年間12万件発生しており、そのうち10%が1 年以内に死亡しています。また30%が日常生活動作能力の低下が見られ、寝たきり状態や慢性腰痛、円背・身長低下などによる生活動作の障害、介護の必要性を増加させます。つまり骨粗しょう症→骨折→寝たきり→5年以内の死亡となるわけです。実際に北米では10数年前から骨粗しょう症の早期発見と早期治療が行われており、既に骨粗しょう症の発生数は低下傾向ですが、残念ながらアジアでは増加傾向にあります。
 一方、我が国では、高齢化による医療費の増大が健康保険財政を圧迫しており、老人医療費年間総額11兆6000億円のうち大腿骨頚部骨折・椎体骨折にかかる治療費の合計は2300~3200億円とかなりの部分を占めています。この部分を予防できれば、財政的にも助かると国は考えており、「健康日本21」の指標にも含まれています。
 「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン」が2006年に改定されましたが、骨密度を増やす効果が最も高い治療薬はビスフォスフォネート製剤です。1 日に1錠内服であったものに加え、昨年から1週間に1錠のものが発売されています。この10月からは発売1年目となるため長期処方が可能となりました(今までは2週間処方)。このため、内科などの薬剤が多い方には朗報です。また癌の発生に影響がないということから女性の閉経後、骨粗しょう症に対してラロキシフェン製剤が注目されています。
 いずれにしても、整形外科を受診して骨粗しょう症の的確な早期発見と適切な早期治療を行い、治療を長期間続けることが肝要です。

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