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補聴器の最近の話題について

 10年前はほとんどアナログ補聴器でしたが、今は市販されている補聴器のほとんどがデジタルです。
 デジタル補聴器のメリットは、うるささが軽減され聞き取りやすくなったことです。その基本となるのはノンリニア増幅と言って、小さな音はしっかり大きくし大きな音はあまり大きくしないという機能で、音の大きさの範囲を難聴耳のダイナミックレンジに合わせることで聞き取りやすくします。また、聴力を悪化させる危険な強大音を出さないための最大出力制限機能も、音の歪みが起こりにくい方法が今は主流です。
 生活環境内の雑音が、補聴器による言葉の聞き取りを妨げることがしばしばあります。道路を走る車や食器のぶつかる音など雑音の種類に応じた抑制機能があります。大勢の人の中で会話を聞き分ける場合、雑音と聞きたい言葉の周波数特性が同じであるため雑音抑制が難しいのですが、方向指向性のある補聴器を使うことで、ある程度対応できます。また、ハウリング抑制機能が進歩したおかげで、耳を塞がない装用法が出てきました。
 補聴器の形は大きくポケット型、耳かけ型、耳あな型の3つに分けられます。最近は、耳かけ型でも耳あな型に匹敵するほどコンパクトなタイプも出ています。小さくて目立たない補聴器は出力が制限されるので、難聴が重くない方が対象になります。
 確かに補聴器は進歩しましたが、音が耳に伝わる過程での増幅であるという点で変わりはありません。老年性難聴に代表される感音難聴では、脳の言語情報処理機能低下がかかわっていることが多く、補聴器で最適に増幅した音を入れても言葉の了解に限界が生じます。また、健常耳で聞くような自然な響きというわけにもいきません。補聴器も松葉杖など他の補装具と同様、まず慣れること、そしてある程度の努力と工夫が必要なのです。
 難聴の病態と言葉を聞きわける能力を医学的にきちんと確認した上で補聴器をつくられることをお勧めします。

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