日光過敏症(紫外線対策について)

2009年4月15日号
土浦市医師会 久松晃(久松皮膚科医院)

 日光過敏症とは、太陽光線に当たった皮膚が赤くなったり、水ぶくれになったりする病気のことです。その原因はさまざまで、色素性乾皮症などの先天性のものや、光接触皮膚炎・薬剤性光線過敏症・日光蕁麻疹などの後天性のものがあります。治療は各疾患に応じて異なりますが、共通していることは太陽光線に含まれる紫外線をなるべく浴びないようにすることが重要であり、皮膚の老化や皮膚癌の誘発を防ぐなどの長期的な予防効果にもつながります。

 紫外線対策としては、次の(1)から(6)について留意しましょう。

  1. 紫外線の強い時間帯を避ける・・・紫外線は正午前後に最も強くなりますので、外出はその時間帯を避けるようにしましょう。なお、季節別では紫外線は夏(6~8月)に強く、冬(12~1月)に弱くなります。
  2. 日陰の上手な利用・・・紫外線は直射日光だけではなく、空気中で散乱したものや地面・建物から反射したものもあります。日陰であっても紫外線を浴びている可能性がありますので注意してください。
  3. 日傘・帽子の使用・・・紫外線防御機能を高めた日傘や麦わら帽子など幅の広いつばのある帽子は、日差しの強いときの外出時における太陽からの直接の紫外線防止には効果的です。
  4. 衣服で覆う・・・襟付き長そでシャツのように、体を覆う部分の多い衣服の方が首・腕・肩を紫外線から守ってくれます。
  5. サングラスをかける・・・顔の大きさにフィットした適度のレンズサイズの紫外線カット効果のある色のあまり濃くないサングラスや眼鏡を使用すると、紫外線の眼への暴露をかなり減少できます。
  6. 日焼け止めを上手に使う・・・日焼け止めは、いつ、何をするときに使用するかによって選びます。その効果はSPFとPAで表示されています。散歩・買い物など短時間の外出ならSPF10~20・PA+程度のもの、炎天下でのレジャーやスポーツにはSPF30~50・PA++~+++程度のものを2~3時間おきに塗り直し(重ね塗り)しましょう。