新型インフルエンザ対策について

2009年10月15日号
土浦市医師会 青木弘道(あおき内科クリニック)

  1. インフルエンザはさわってうつる-手洗いの重要性
     インフルエンザ患者から、くしゃみや咳でウイルスが飛び散ります。飛散する距離は、1~2mとされ、床やテーブルの上などに落ちたウイルスは数時間生き続けます。また、患者が鼻水をぬぐった手でドアノブなどをさわると、そこにウイルスが付着します。それらのウイルスをさわってしまった人が、手を洗わずに鼻や口をさわると、インフルエンザに感染します。まず手をよく洗いましょう。アルコール消毒も効果的です。
  2. インフルエンザ患者のマスクは感染予防に効果あり インフルエンザ患者がマスクをすると、飛沫(ひまつ)が飛び散るのを90%も阻止できるといわれています。患者にマスクをしてもうらことが大切で、周囲の人がマスクをするよりはるかに効果的です。
  3. 体力、免疫力が大切 インフルエンザと診断されたら無理をせず、十分休養をとることが大切です。その人が一番心地よい方法でしっかり休養し、体力を温存しましょう。
  4. インフルエンザは高熱に弱い-自己判断で解熱剤を使わない インフルエンザウイルスは38~39℃ぐらいで死ぬことが多いといわれます。高い熱はウイルスから体を守るための反応で、解熱剤を使わないほうが早く回復することが分かっています。幼児に解熱剤を使用するとインフルエンザ脳症になる危険もあります。
  5. タミフル、リレンザは正しく使おう
     新型インフルエンザに有効なタミフルとリレンザですが、中途半端に飲んだりする人がいると、薬の効かないウイルスが発生することもあります。新型インフルエンザを封じ込めるには、全員の協力が必要です。科学的な正しい知識と行動で、インフルエンザに対応しましょう。