体の痛みは整形外科でしっかり治療しましょう

2021年11月16日号
土浦市医師会 西郷峻瑛(西郷整形外科リハビリクリニック)

 おおつ野で 、 西郷整形外科リハビリクリニックを開業しました西郷峻瑛です。 私自身も学生時代ラグビーで肩の怪我をして手術を受け、痛みやしびれ、肩が動かせないという状態になり、リハビリを受けることで良くなった経験があります。その経験から、多くの患者さんにリハビリを通じて良くなってほしいと思っています。

 私たちの体は、使っていて初めて筋力や可動域が維持されており、使わなくなったら途端に関節が固まり、筋力は低下します。つまり、筋力や可動域を維持するためには適切な運動をすることが必要です。痛みのない状態では普通に動かすことが可能なのですが、痛い状態では動かせと言われてもうまくできません。誰でも痛いのは嫌なので、痛み止めを飲んでごまかすか、痛い部位を使わないようにして、無理して仕事や運動を続けてしまうと思います。

 ですが、無理して続けていると、変な姿勢や体の使い方になって別の部位への負担を増加させ、違う部位が痛くなり、最初に痛かった部位は使わないのでどんどん固まって動かなくなる、という悪循環になります。

 手術や怪我をした人についても、治すためには固定して安静期間が必要ですが、固定した影響で動きが悪くなってしまします。そのような状態から痛みなく正しく動けるようになるためにはリハビリが効果的です。年のせいだから、あるいは怪我をしたから、もうしょうがないと思って痛み止めだけ飲んでいる人も少なくないと思います。痛み止めは痛みを感じにくくするだけであって、悪い場所が治るわけではありません。痛みは負担がかかって出ることが多いので、負担がかからないように体の使い方を直すことが大事です。

 痛みがなく健康な状態で長く生活できるように、症状があれば放置するのではなく、早めに病院を受診して相談することが大切です。